2016年10月3日月曜日

脳卒中患者の体幹にキネシオテープを貼るとどんな効果があるのか?

英語タイトル: The effects of trunk kinesio taping on balance ability and gait function in stroke patients

著者: Yang Jin Lee et al(韓国)

雑誌
J. Phys. Ther. Sci. 28: 2385–2388, 2016

PMID: 27630439

概要:
著者らは、脳卒中患者の体幹に、キネシオテープを貼る治療介入(テーピングは腹直筋、脊柱起立筋、内外腹斜筋に貼られている)がバランスや歩行などに効果的かどうかを調査している。
効果測定はWii バランスボードでバランスを見て、GAITRite systemで歩行解析を実施。
歩行には効果が無かったが、バランスは改善したという文献。
その為、リハビリテーション治療介入中に用いる事が有効であると考察している。

《私見》
前後比較が即時効果を見ているので非常にシンプルな文献です。脳卒中にキネシオテープを貼る治療介入を調べてみると、過去にいくつか報告されていますが、脳卒中の体幹のみにキネシオテープを貼った論文は珍しいかもしれません。どんな風に貼っているのか写真がないのが残念でした。
テーピングを貼る事で筋活動を補助する作用が報告されていますが、筋活動が起こしやすくなる、もしくは筋活動が起こせる範囲を増やす事で知覚や気づきを増加させる付加効果が期待できる可能性が少なからずあると思われます。

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