2016年9月26日月曜日

脳卒中患者の非麻痺惻/麻痺側下肢における膝の荷重パターンについて


英語タイトル: Knee loading patterns of the non-paretic and paretic legs during post-stroke gait

雑誌名: Gait & Posture 49 (2016) 297–302
PMID: 27475619

著者: Stephanie Marroccoa et al.(カナダ)

キーワード:
Stroke : 脳卒中
Gait : 歩行
Knee moment : 膝モーメント
Knee loading : 膝荷重

彼らは脳卒中患者の膝に掛かる負担について動作解析装置を用いて調べています。

非対称な歩行の中で、膝に外側/屈曲方向へとストレスが加わり続ける事が、二次的に関節変形や疼痛を生み出す危険性を秘めています。

著者の疑問は

・動作解析の中で外的膝内転/屈曲モーメントを測定し、膝内転荷重量と屈曲荷重量を捉えられるか?

・脳卒中患者の膝荷重を捉え、典型的な荷重減少させる代償を捉えられるか?

であり、9名の脳卒中患者と17名の健常人の歩行を、三次元動作解析を用いて体幹の傾斜も含めて分析した。

膝に加わる負担と、荷重を減らす代償動作との相関もスピアマンの相関係数で調査された。

結果、足部角度や体幹傾斜角度、下肢のモーメントはどちらも有意差はなく、荷重度合いに違いがあったそうです。

著者らは股関節外転筋の筋力低下などがこれに関連している可能性があり、脳卒中患者の過度な荷重が問題ではないかとしています。



《私見》
見た目のアライメントではなく、実際の荷重を捉えることの重要性が示されているように思います。臨床場面ではよく経験する事と思います。

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