2016年9月10日土曜日

テーマ:THA後の下肢長と5mm以上のオフセットの違いは歩行運動の変化に関連する。

Leg length and offset differences above 5 mm after total hip arthroplasty are associated with altered gait kinematics

雑誌:Gait & Posture 49 (2016) 196–201

Keywords:  THA, Leg length, Offset, Gait analysis, Biomechanics.

今日の文献はドイツのRegensburg University、整形外科DrのTobias Renkawitzaさん達の研究です。


過去の研究によると、THA術後では、オフセットの長さが可動域や股関節の安定性、外転機能などに関連していると言われている。また、THA術後の非対称が腰痛や膝痛、歩行障害を引き起こす事などが報告されている。

Renkawitzaさん達は前方THA症例の下肢長やオフセットと、三次元動作解析による歩行パフォーマンスとの関連性をRCTで調査した(60名のTHA症例の術前、6ヵ月、12か月時点の関連性を評価)。

ここでの群分けは、オフセット位置変化が5mm以内に収まった群と、5mm以内に収まらなかった群のようです。

1年後では歩行中における、高いフルード数、正常な歩行スピード、股関節角度などに有意差が見られた。歩行の対象性についてはどちらも差がなかったとの事です。

 《私見》
THAのオフセットがこれほど影響を与えるとは知らなかったので大変勉強になります。歩行の対象性がそれほど変わらないという事は、オフセットが不正アライメントになっている側に、非術側が合わせている可能性があるという事ですかね。手術の情報を直に医師に確認していく事が大切そうです。

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